2017年8月18日金曜日

「失敗の本質」を読み直して、、

日本軍の第2次大戦時の敗因についての研究は種々ありますが、一番有名なもの?で'84年に出されたものですが、福岡で同じ年に読んでいました。 最近読んだ本の中でも参照されていましたので、読み直してみました。
組織の意思統一、組織の対応性(外部環境に対する)、 人事評価、、、、 うーん、真面に出来ているところが無い! 精々ピラミッド構造の維持(暴力による?)くらい?
NHKのインパール作戦の番組の中で、牟田口の世話していた少尉の話として「どのくらいで落とせる」「5千くらいです」と自軍の犠牲を測っていたようですが、通常の作戦計画では事前に自軍の損耗率を計算して、「コスト&ベネフィット」から実行するか否かを決めると思うのですが、日本軍のどの作戦にも損耗率を計算したような資料が示されていないのは不思議な話で、ずっとそのような計算をしていないものと思っていましたが、一応は計算はしていたのでしょうね。 それを使って、作戦自信を評価した形跡は無い様ですが、、、。  戦後、牟田口が英国の将校が日本軍にembarrass させられた、という一行を読んで軍人冥利と言ったようですが、その為に3万人以上の軍人を犠牲にし、目的も達成できずに(そもそも目的が??)、個人的な軍人としての満足感だけ? 陸士、陸大が如何に歪な人間を作ってきたものか!!

embarrass の意味:

(人前で)恥ずかしい思いをさせる、きまり悪がらせる、まごつかせる、金銭上困らせる、借金を負わせる

   
ーー> この単語、気分的にガッカリさせられる、とか「鬱陶しい」とかいうニュアンスが強い単語だと思っているので、なんか軍事行動に使う言葉とは違うように思いますけどね、、、


「失敗の本質」より

 日本軍の失敗の原因;
  戦略;
   作戦目的があいまいで多義性を持っていた
   戦略思考は短期決戦型
   戦略策定の方法論は科学的合理性というよりも独特の主観的インクリメンタリズム
   戦略オプションは狭くかつ統合性を欠く
   資源としての技術体系は一点豪華主義で全体としてのバランスを欠く
  組織;
   官僚組織(本来合理的なはず)のなかに人的ネットワークを基盤とする集団主義を混在させた
   システムによる統合より属人的統合が支配的であった
   学習が既存の枠組みの中での強化であり、固定的であった
   業績評価が結果よりもプロセスや同期が重視された

ー>日本軍は自らの戦略と組織をその環境にマッチさせることに失敗した。




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