2019年10月29日火曜日

nanoVNAでSWRを調べてみる

nanoVNAを色々弄っていたので、実際に現用中のアンテナのSWRを測定してみました。
PCのソフト2つ(nanoVNA, nanoVNA saver)を使って測定してみました。v0.3.1からは画面キャプチャが出来るようになったみたいですが、PC側のPythonで拾ってくるみたいなので、私の環境ではあまり、意味が無いような、、、。

 取り敢えず、使い慣れているnanoVNAでHexBeamと自作のトラップダイポールを見てみましたが、24Mhzがちょっと違うような感じですが、結構優秀なSWRパターンですねー。 
nanoVNA saverは使ったことが無かったので、今回初めてですが、一度に色々な情報を見ることができるので、使い慣れればこちらも便利かもしれません。
 左の真ん中辺りに TDRがあり、Estimated cable length: 40.816mと出ていますが、大体合っていそうです。 


50MhzのMLAを実験していますが、給電ループの大きさ、とか位置とかの決め方が良くわからないので、試行錯誤中(ま、この為にnanoVNAが必要だったのですが、、、)。 そもそも、SWRってどこで測るのが正しいのでしょうね~。


nanoVNA displayが真っ白!

「字が小さくて使い難い」とか文句言っていたら、突然画面が真っ白になって何も表示されなくなってしまいました。 要するにbacklitのみがついている! 
で、PCソフトで操作するとちゃんと動いています。 返品期限ぎりぎりだったので、アマゾン経由でKSIENSに問い合わせしてみましたが、結局は60%リファンドで決着、という事になりそうです。
displayが何故か動かなくなった、ということだと当然ソフトの問題?と思ったので、JH4VAJ氏のページを参考にfirmwareのupdateを試みてみました。 USB接続しても"STM Device in DFU Mode"ってやつが見えない。 で、ここでとん挫。
もう一台購入したnanoVNAでvccとBoot0をショートして起動してみると、「お、画面が真っ白」でSTM Device in DFU Modeが見えるようになりました。 で、このページ 
の手順に従い、Zadigでドライバーの入れ替えをして、dfu-util.exeでfirmwareを0.3.1にupgradeしましたが、特に問題なく成功しました。
この状態で、不具合のnanoVNAに繋ぎ変えて(勿論電源を入れて)、そのままupgradeしてみました。 DFU modeで立ち上がっていないはずなので、upgrade出来ない、とは思っていたのですが、「万が一」を期待してやってみました。 すると、Win10のコンソール上は全く問題なく終了しています。 でnanoVNAを再起動してみましたが、やはり画面は真っ白で、メニューには行けません。 
で、PCからnanoVNAというソフトを立ち上げて、FWinfoでversion情報を見てみると(右)、「あれ?0.3.1になってる?!」
displayが動いているもう一つのnanoVNAのversion画面と比べて見てみると、build timeから、どうもfirmwareはupdateされているみたい。 で、PCから1500Mとか上の周波数を指定してみましたが、これは出来ません。 うーん、PC側ソフトの問題なのかな? (nanoVNAは正常なnanoVNAでも900Mhz以上は指定できませんでした) 
残念ながら、firmware入替えてもdisplayは復活せず。 一台はPCに繋いで、もう一台は移動用、という事で我慢することにします。(どうも、display基盤が両面テープでくっ付いているようなので、これをバラしてdisplayが動作しない問題を特定して修理するのはかなり面倒だと思われます。)


2019年10月11日金曜日

PTFE同士って、ほんとにくっつくの?

PTFE用の接着剤と書いてあった、シアノアクリレート系の接着剤をamazonで購入しましたが、プライマーが添付されていなかったので、「いくらなんでも、これだけではくっ付かないだろう」と思って、販売元にメールしたら、案の定「プライマーで処理しないとくっ付かない」との事で、プライマーを購入しました。250ml 1万円余! 高い!
到着したプライマー見ると、イソプロピルアルコール、メチルシクロヘキサン、アセトンの混合物(要するに、強い有機溶媒の混合物)。 「おい、何だ! これって有機溶媒の混ぜ物じゃん。ほんとにこんなんでくっ付くんかいな?」という事で実験。
直接触るのは憚られるので、綿棒を浸してPTFEのシートの切れ端にゴシゴシ擦り付け、 折角なので3Mの瞬間接着剤(シアノアクリレート系)と、PTFEも接着できると謳っているFRONT 107の両方で試してみました。
Ora! FRONT 107では確かに接着出来ますが、3Mの接着剤では接着力が弱くてダメでした。 接着強度は極大では無いにしても、ちゃんと接着出来ていますので、今回の目的の為には十分使用に耐えることが確認できました。

混合比が問題なのかもしれませんが、プライマーの中身から見ると大学の研究室で、チョコチョコっと作れそうなので、1万円余は高いなー。 それと、PTFEも、この程度の有機溶媒の合わせ技で表面が荒れるんですね~。
 あ、揮発性の有機溶媒なので、使用する時は火気厳禁、換気の十分な場所で行う事!



2019年10月10日木曜日

高耐圧コンデンサの為の基礎実験

 
JR1OAO中島氏のご協力で中島氏の136Khz X'cvrでコンデンサの高周波の耐圧を測る作業をしてきましたが、MLA48のミーティングの会場で、他の人からもコンデンサを持ち寄ってもらい、同様の条件での耐圧試験も行われました。
 また、JA4CKC藤馬さんのDCの耐圧測定器(3KVまで)とで、比較することも出来ました。 そこで、今まで行ってきた実験のデータをまとめてみました。




結果)
縦軸:耐圧KV  横軸:厚みμm

 1)エアバリコンの耐圧は、高周波でもDCでもあまり変わりがない。
   ->空気は誘電体・絶縁体として素直?
   ->PTFE、ポリイミド何れでもDC耐圧は3KV以上を示した。
 
 2)ポリイミドを多重に重ねて耐圧が上がるか検討してみました。
  • 枚数を重ねると耐圧は上がる
  • コロナ放電開始電圧(部分放電開始電圧)が提供されているカプトンのシートで計測すると、枚数を重ねると耐圧は上がるが対数関数で近似され、コロナ放電開始電圧以外の要因が大きく影響している事が示唆される。 これって、何でしょう?
3)PTFE(0.23mm粘着剤付き)も同様に重ねて耐圧が上がるか
  • 同様に耐圧が上がりますが、ポリイミドと違い直線的に上がってゆく
  • 但し、一般に言われている19.7Kv/mmという絶縁耐圧とはかけ離れていて、0.2mmで1.7KV程度であった。
  4)多層化と一枚のシートを何重にも巻き付ける事は同じか?
  • 一実験だけですが、25μカプトン10枚重ねと10回巻きで同じ耐圧が示されたので、重ねの基礎データが実際の多重巻きに転用可能と推察されました。
5)ポリイミド(カプトン)の場合、PTFEに比べtanδが小さくないので発熱する。
   PTFE 0.0002に対してポリイミドは0.0084

以上の結果を踏まえ、0.2mm厚のテフロンシートを必要な厚みになるようパイプに巻き付けて、PTFE用の接着剤で端を接着固定するか、カプトンの同じくシートをパイプに必要回数巻き付けて端を接着剤で固定することにより、5KV程度の耐圧のコンデンサは自作可能ではないかと推察されます。
 比誘電率の違いでポリイミドの方が小型化できるかもしれませんが、誘電損失による発熱も考慮に入れる必要があり、実際には課題はまだまだ、残っています。


注)PTFE同士、或いはPTFEと金属の接着には専用の接着剤(シアノアクリレート系)とプライマーが必要です。 また、ポリイミド(カプトン)の接着には市販のシアノアクリレート系の瞬間接着剤が使用できます。


アンテナ切り替えの自動化 (続き)

 調子よく動いていると思っていたら、インジケータのLEDが次々と点かなくなってゆく、、、。 不精して、出力端子(14Vのon/off)にLEDを直列抵抗と入れていたのですが、これではダメっぽい。 LEDが死んでいる。 では、という事でFETのスイッチを入れて、ゲート電圧で検出して...