銅パイプを使ったバリコンを制作してきましたが、間に噛ます誘電体の信頼性から、PTFE位しかなく、大きさが小さくならない、重量もそれなり、可動部が片側の端子となる(駆動距離分の配線処理)等から、4~5KV程度の耐圧の150pF位が自作の限界で、制作コストも安くなく、ジャンクの真空バリコンと同等にしかならないようで、限界を感じました。
コンデンサを直列にすれば、耐圧を稼げますので、バタフライバリコンなら10KVは可能ではないかと、思い付き、最初は昔のミツミのポリバリコンのアイデアで、ローターとステーターの間に2mm厚のPTFEを挟み、PTFEのすべり摩擦を利用して、高容量、高耐圧のバリコンが出来ないか、ちょっと試してみました。
これは、PTFEのすべり摩擦が、期待したほどではなく、複数枚のローターの位置を一定にすることが難しく(軸を四角形等にすればかのかもしれませんが、使用したM5の寸切りネジでは)、断念。
MLA48へのアルミの切削加工場所の質問に、W6SI浅見さんから、「Etsyでステンレスの物を売っているよ」という情報を頂き、また、JF1IQQ下地さんから「トルコの局で、アルミの物も売っている」ということで、早速注文。10set(ローター10枚、ステーター20枚)18.7$で、国内外注よりは安かったのですが、輸送費がTNTで2千円余、と大量に購入しないと割高か? (先ほど見たら10% offになっていました)。
このTA1LSXの物はレーザーカッターで切り出しているとの事ですが、国内で同様の物を外注すると、真空コンデンサが何個も買えてしまいます。
5mmのスペーサー、12setで10pF~68pFという結果だったので、「22~3setで100pFいけるかな?」と足りない分は、公開されているTA1LSXの図面から自分でドリル/糸鋸/鑢で切り出して追加して制作してみました。
結果、6mmのスペーサーと22setで16.5pF~106pFという事になりました。 見た感じではローターとステーターのスペースは2.3~2.6mmは確保できているようなので、耐圧は10KV超はあると思われますが、後日JR1OAO氏の試験環境で確認してみようと思います。
当初、0.5mmのアルミとPTFEと5mmのスペーサーを計画して、材料が余ったので、0.5mmのアルミでTA1LSXのローターとステーターをドリル/糸鋸/鑢で切り出して、0.5mm,5mmスペーサーでも試作してみました。0.5mm厚のアルミはローターのシャフトとの直交を維持するのが難しく(簡単に曲がる)、耐圧的にちょっと不安がありますが、18setで10.6pF~96pFが試作出来ました。 後日合わせて耐圧試験をしてみることにします。
昔使っていた大型のバリコン |
エアバリコンのローター、ステーターは規格さえ決め量がまとまれば、多分アルミの打ち抜きで安価にできるのではないでしょうかね?
因みに、ローター、ステーターを全てTA1LSXから調達して、必要な分のスペーサー、ナットのコストを足して、全体のコストを計算すると、10,207円となり、ローター、ステーターと送料で61%を占めていることが分かり、ローター、ステーターと送料のコストを何とか抑える必要が明確です。(送料が何とも無駄!)